ケトン体とは、ブドウ糖をエネルギー源として使えないとき、ブドウ糖の代わりに脂肪が分解する廃棄物です。
身体の中のインスリンが不足すると、ケトン体が生じ、インスリンが不足していることのあらわします。
ケトン体が血液中にたまると、尿に排出されるため、尿検査で調べることができます。
尿検査におけるケトン体の基準値は、陰性です。
陽性の場合、からだの中でブドウ糖の利用が少なく、脂肪がエネルギー源として利用されている状態であると考えられます。
きちんと栄養を摂っていないか、もしくは摂った栄養がエネルギーとして利用されず、体から排出されているからのいずれかの可能性があります。
尿検査でケトン体が陽性の場合、考えられる病気としては、糖尿病や甲状腺機能亢進症などがあげられます。
また、過激なダイエットによる長期絶食、精神的ストレス、アルコール依存症、妊娠などでも陽性の原因となることがあります。
特に深刻なのは、糖尿病によるインスリン分泌障害の進行によるケトアシドーシスという症状です。
ケトーシスやケトアドーシスだった場合、嘔吐や吐き気のほか、意識障害や糖尿病昏睡など、大変な状態にもなりかねません。
心配な症状があれば、早急に検査をして、医師に相談をしてください。
尿ケトン体の有無は、糖尿病の状態や進行具合、血糖コントロールができているかを判定するのに役立ちます。
たとえば血糖値が同じ200mg/dlであっても、ケトン体が陽性である場合のほうが、より体内のインスリンが欠乏していて重症であると判断できるのです。
インスリン療法を続けている患者さん、中でもインスリン依存型の患者さんにとってはたいせつな検査となります。
特に風邪や熱などの体調の変化があったときは、必ず尿検査の測定が必要になります。
最近では、ケトスティックスという試験紙を使った尿検査で、かなり簡単に測定することが可能になり、患者本人が自分で調べることもできます。